明治安田生命J3リーグで3年目を戦うギラヴァンツ北九州。このカテゴリーで藻掻いてきたチームは今年、小林伸二監督を迎えて息を吹き返した。前節までに5連勝を飾り、昇格圏内の2位に再浮上。昇格争いは一つの負けが命取りになりかねない大混戦だが、勝負にこだわるとともに、チームのスタイルを確立し、残り10試合を戦い抜いていく。
序盤戦は堅守速攻の形で勝利を重ね、チームの成熟とともに次第にハイプレスとポゼッションでゲームを支配する。同サイドのコンビネーションから好機を作ったり、クロスからシュートにつなげる形も徹底。左右のサイドバックもタフにアップダウンを繰り返し、いくつもの攻撃パターンを構築した。
今季新加入の岡村和哉、3年ぶりにギラヴァンツに復帰した寺岡真弘を中心とした守備も安定。GK高橋拓也のポジショニングも、以前にギラヴァンツで活躍した佐藤優也(J2ジェフユナイテッド千葉)をほうふつとさせる意欲的なもので、全体の押し上げに一役買う。