大卒ルーキーとして2014年に北九州入りした寺岡真弘。長野でプレーを経て3年ぶりに北九州に戻り、今や守備陣の中軸を担っている。チームは昇格争いの只中にあり、「自分たちが求めているものを体現できればおのずと勝利に近づく。勝つためにどういう守備ができるかを意識したい」と力強く守備陣を牽引する。
「来てるぞ!」「ちゃんとやらなって!」。今年の練習場は賑やかだ。むろん声の主はセンターバックの寺岡。リーグトップの堅守はその声に支えられていると言っても過言ではなく、寺岡も「声ひとつでミスが減るんだったら喋るほかにない」と気持ちが入る。
ビルドアップしていく場面では以前とは違う部分にも注意を払う。「昔のギラヴァンツは相手主導で引いて守り、前の個人で仕留めるというイメージだったと思う。今はチームとしてどう相手を攻略するか。一番の違いは自分たちに主導権があるサッカーをしていること。どう相手に勝つかを考えてやっている」と話し、「暇があれば見ている」というマンチェスター・シティの戦術も参考に、攻撃に目を向けられるポジショニングや1本目のパスを意識する。