レノファ山口FCに来て2年目の吉濱遼平は、チームが目指す「全員攻撃」に人一倍強いこだわりを持つ。戦術的柔軟性があり、判断力にも優れるレフティは、開幕戦で示したように、勝利優先でリスクを取らず守備に注力する戦い方にも適応できる。それでも“山口らしさ”を追求していく考えにブレはない。左足のラストパスや巧みなドリブルを駆使して、攻撃サッカーを貫く。
J2リーグ屈指の攻撃力を誇るレノファ山口FC。ただ、2月23日の開幕戦では最強の矛を握って攻め立てたというよりは、破れない盾を両手に持って耐えしのいだ。試合に途中から入った吉濱遼平も、矛を盾に持ち替えて戦った。
吉濱といえば、敵陣で巧みにボールを配り、プレースキッカーとしても安定感があるレフティだ。トップ下が適役と言えるが、開幕の京都サンガF.C.戦では山口に来てからは初となる右ウイングで出場。動きの縛りが大きいウイングでもボールを引き出し、クリーンシートでの勝利に貢献した。