J2レノファ山口FCは5月4日、ホームの維新みらいふスタジアム(山口市)でFC町田ゼルビアに逆転勝ちした。試合最序盤で失点したが、チャンスを確実に決めて3-1で試合を閉じた。前節に続く2連勝で、ホーム戦に限れば4連勝となった。
レノファは前半2分、守備の甘さを突かれてゴール前への突破を許し、太田修介に先制点を挙げられる。しかし、次第に落ち着きを取り戻すと、前半のアディショナルタイムに連続して相手のゴールネットを揺らした。
同点ゴールを決めたのはベテランの山瀬功治だった。低い位置からの縦パスを敵陣のペナルティーエリア手前で沼田駿也が回収。沼田が粘り強くボールをキープすると、後ろから走り込んだ山瀬が競り合いのこぼれ球にドンピシャのタイミングで右足を振った。
「うまくこぼれてくれば何かしらあると思っていた。タイミング的には自分が走っている勢いがありましたので、下手に持ち出したりせずに打ったほうが面白いかなと思って、そのままの流れで打った」(山瀬)
さらにその2分後には田中渉が相手のトラップミスを逃さず、スピーディーにボールを奪って中央を突破。「奪ったときから自分でシュートに行こうというのは決めていた」とドリブルで運ぶと、コースを突くシュートをしずめて逆転に成功する。
前半のアディショナルタイムで2点を奪ったレノファだったが、後半はフィジカルに勝る相手に押し込まれるようになる。それでも後半41分には、この試合がJ2通算200試合出場となった高木大輔が相手のパスミスを突いてショートカウンターを仕掛け、町田を突き放す3点目を手にした。
名塚善寛監督は「集中力を切らさずやってくれた」と選手を称える一方、「軽いプレーで入れられるのは本当に課題。球際、競り合いのところはもう一度気を引き締めてトレーニングから要求していきたい」と強調。山瀬も「全体を通して押し込まれるところが多かった。内容だけを振り返れば反省点が多いゲーム」と話し、5連戦の5戦目に向けて「どれだけ今というものにフォーカスして試合に臨めるか」をポイントに挙げた。