J3最下位(20位)に沈むギラヴァンツ北九州は9月2日のリーグ戦でもFC今治に0-1で敗れ、19位との勝ち点は6ポイント、降格圏外18位とは8ポイントに広がった。
FW中山雄希を11試合ぶりに先発させて前線に起点を築こうとしたギラヴァンツだったが、前線の準備ができていない状況で攻め急いだり、パス回しの段階で相手に引っ掛かったりしてチャンスを意図的に作り出す回数は少なかった。
それでも限られた攻撃回数を生かして前半20分、2試合連続でスタメンに名を連ねた岡田優希が鋭いボレーシュートを放つが、相手GKセランテスにファインセーブ。FW平山駿も前後半を通じてボールに絡もうとしたがゴールネットは揺らせず、攻撃陣の決定力不足が再び浮き彫りとなった。
守備では前線からのプレッシャーは掛かっていたものの、自陣での守備で後手に回り相手に攻め込まれる時間も目立った。右肩の脱臼から復帰し、10試合ぶりの先発となったGK吉丸絢梓が好反応を続けてピンチをしのぐが、試合最終盤に失点。守備の甘さが残っていたギラヴァンツは後半46分、左サイドからクロスボールを入れられ、ラルフ・セウントイェンス(今治)にヘディングシュートを叩き込まれた。
見せ場さえ作れず、0-1で黒星。残り13試合を残し、降格圏外との勝ち点差は8ポイントに拡大した。攻撃では構築段階での賢明さを欠いたプレーが質を下げ、守備では寄せやスライドの遅れが目立つばかりだ。
田坂和昭監督は試合後、「決定力の差が出た」としつつ、「残り5分でイージーなクリアを拾われて押し込まれてしまった。そういう勝負のあやというところがまだまだ結果につながっていない」(ギラヴァンツ公式サイト)と甘さに言及した。
次戦から2試合連続でホーム戦となり、9月9日に7位ヴァンラーレ八戸、16日に3位アスルクラロ沼津と対戦する。