明治安田生命J2リーグは5月21日、第17節を各地で開催した。レノファ山口FCは維新みらいふスタジアム(山口市)で東京ヴェルディに0-2で敗れた。
レノファはクロスボールを生かした東京Vの攻撃を受け、序盤で2失点を喫する。前半7分に宮原和也のセンタリングを河村慶人に合わせられ、その10分後にはグラウンダーのボールが逆サイド側に流れたところを、深澤大輝に押し込まれた。クロスボールからの失点が目立つレノファは、対応の甘さが今節も露呈した。
スタメンでは両ウイングに梅木翼、高木大輔を置く4-3-3の布陣とし、前線からプレスに行ける形としていた。ただ、ハイプレスが機能した時間帯はほとんどなかった。ハイプレスが生きるのは相手が自陣から攻撃に転じる場合だが、レノファは意図したサッカーでボールを前線に運ぶことができず、ミドルサードからの守備で相手に振り回された。
前半25分にはGK寺門陸がペナルティーエリア外で手を使って相手の得点機会を阻止したとしてレッドカードが出され、一発退場。10人で2点を追うレノファは5-3-1の布陣に組み替え、カウンターにチャンスを求めるサッカーに変更した。寺門の退場を受けてゴールを守ったのがJリーグ初出場のチェ・ヒョンチャンだったことも、スタイルへの変更を促した面もあろう。レノファは後半途中までは皆川佑介、同30分以降は梅木を前線に残し、チャンスをうかがった。
最終盤にはセンターバックの前貴之がボランチの位置まで上がり、重心を高めるも不発。沼田圭悟のスルーパスを梅木が右の高いエリアで回収する決定機もあったが、シュートは上に外れ、ゴールネットは揺らせなかった。
この結果を受け、レノファはJ3自動降格圏の21位に後退。中山元気監督は「危機感を感じていない選手もスタッフもいない。勝つことでしか解消できない。勝つためにやっていきたい」と話した。