明治安田J2リーグは4月14日、第10節2日目の4試合が行われ、レノファ山口FCはザスパ群馬に4-0の完勝で今季4勝目、チームのJ2通算100勝目を挙げた。勝ち点を15ポイントに伸ばし、J1昇格プレーオフ(PO)圏内の6位に浮上。10試合を終えて首位は清水エスパルス(勝ち点22)、2位は1差でV・ファーレン長崎。
試合は早い時間に動き、前半4分に右のコーナーキックの流れから河野孝汰が先制点を挙げる。新保海鈴が左足で蹴り入れると、相手選手のクリアボールが逆サイドに流れてポストに直撃、跳ね返りを河野が冷静に振り抜いた。このゴールが今季初得点となった河野はその後も貪欲にゴールを狙い、後半10分にもカウンターから追加点をしずめた。
ボールポゼッションを得意とする群馬に対してレノファは守備でも堅実に対応。相手にボールを持たれる時間は長くなったが、レノファはFW陣が相手ボランチの天笠泰輝(群馬)などの動きを制限したり、中盤が流動的に動いていた相手シャドーやウイングバックに修正を加えながらプレッシャーを与え続けた。危険なエリアへの侵入を防ぎ、後半に入っても無失点で戦っていく。
後半21分には梅木翼が相手守備をものともせずにドリブルでブロックを突き破り、ゴール左隅に流し込んだ。これがレノファにとってはJ2通算400ゴール目のメモリアルとなり、梅木がクラブ史に名を刻んだ。
試合終了間際にはフリーキックのこぼれに反応した五十嵐太陽がゴールネットを揺らし、ダメ押しの4点目。五十嵐は自らの21歳の誕生日を最高の形で祝った。
レノファはJ2リーグで9年目のシーズンで100勝目に到達。昇格初年の勢いを考えれば近年は勝ち点獲得のスピードは落ち、残留争いに巻き込まれるシーズンも続いていたが、今季は勝ち点をしぶとく拾う戦いを繰り広げている。100勝目で6位にジャンプアップ。4得点快勝に志垣良監督は「一過性で終わるのではなく、継続していかなくてはいけない」と気を吐いた。