J3ギラヴァンツ北九州は11月11日、ミクニワールドスタジアム北九州でいわてグルージャ盛岡に6-1で快勝した。6試合ぶりの得点。連敗は6で止まった。
ボランチで若谷拓海と平原隆暉が先発し、右サイドではエボコが加入後初めてスタメンに名を連ねた。立ち上がりからボランチがしっかりとゲームを作ったほか、エボコと岡田優希の両サイドハーフが内側に絞ったタイミングでサイドバックが効果的に前線に進出し、敵陣の深いエリアでも優位性を保った。
試合は開始早々に動く。ギラヴァンツは前半3分、相手のパスをカットしたあとのショートカウンターで高昇辰(こうすんじん)がシュートを放つと、そのこぼれに、「ポケット(ペナルティーエリア内の両脇)に入って攻撃につなげられたらと思っていた。良い感じにこぼれてきて、インステップで先に触ることを意識した」と話す若谷が反応し、プロ初ゴールで先制する。
ギラヴァンツにとっては6試合ぶりの得点にもなり、攻撃は活性化。同8分、左サイドをドリブルで持ち上がった岡田がGKの動きを読んだ左足のシュートを決め、追加点を奪取する。
直後にはスルーパスに抜け出したエボコが倒され、岩手の選手にレッドカード。11対10となり、ギラヴァンツは数的にも優位に立った。
一人多くなったギラヴァンツだったが、同21分、相手に右サイドからペナルティーエリアへの侵入を許し、後手の守備からPKを献上。これを和田昌士(岩手)にしずめられ、1点差に詰め寄られてしまう。それでもギラヴァンツは引くことなく攻め続け、同33分には村松航太のクロスに高が合わせて突き放し、3-1で試合を折り返した。
後半は岩手が3バックから4バックの4-4-1に変更する。これに対してギラヴァンツはサイドハーフが幅を取ってサイドバックがインナーラップしたり、ボランチが背後への動きを見せたりして、相手守備陣にズレを生ませる。後半4分にも村松のスルーパスから高が追加点。さらに同28分にはフリーキックのフィードを乾貴哉がヘディングでつなぎ、途中出場の前川大河がゴールに送り込んだ。
終盤にはオウンゴールで1点を積み重ね、6得点の大勝。早い段階で相手が一人少なくなったとはいえ、良いゲームの入りをして、最後までボールと人が動いて9試合ぶりの勝利をつかんだ。
試合後に岡田は練習からチームとして集中できていたと振り返り、「勝負の際のところの意識が今日は高かった。PKで取られてもすぐに取り返せていたし、後半の流れが(相手に)変わりそうな時でも耐えられた。走れる選手がしっかり走り切ったのも大きい」と話した。次戦は敵地でAC長野パルセイロと対戦する。