前節富山戦で5カ月ぶりに先発出場した弓崎恭平。北九州の「フレンドリータウン」になっている遠賀町の出身で、福岡大を経て15年に北九州入り。両サイドバックでプレーする地元出身選手への期待は膨らみ、後半戦のポスターではFW池元友樹が大きく扱われる中、弓崎も最前列「センター」を確保した。「デザイナーさんの優しさじゃないかな」とはにかむが、富山戦では幾度もオーバーラップしてクロスを入れ、センターに違わぬ存在感を示した。
際立ったのはゲームの後半。54分に弓崎が入れたクロスボールを嚆矢に、前半は抑えられていた攻撃が活性化。弓崎自身がボールを持ち出して駆け上がる回数も増えていった。前半は「距離感が悪くて後ろで繋がされているだけだった。前になかなか入れなかった」とチーム状況が芳しくなく、ボールも思うように引き出せなかった。持ち味は後半に見せたような果敢な攻撃参加。後ろにはり付いていた前半の戦いは望んだものではなかった。