山口の前線3人が好調だ。カルロス マジョール監督がキーマンに挙げる三角形、すなわち岸田和人、レオナルド ラモス、小塚和季が決定機に絡み、前節の湘南戦は岸田と小塚がゴールを挙げた。さらに途中出場で大石治寿もゴールを挙げ、3人の奮戦が周りに波及してきている。「いい形で自分たちの形に持って行ければ得点は取れる」。ストライカー、岸田和人が揚々とゴールを見据えた。
岸田には試練の1年となった。前半戦は新加入選手とのポジション争いにさらされ、夏にはレオナルド ラモスが入って競争がさらに過熱。ただ岸田の根っからの負けん気が彼自身を奮い立たせた。マジョール監督は「スピードがあり斜めに走って行ける。そういうところを求めている」と話し、ここまで3戦連続で先発起用。前節、岸田は前貴之のクロスから1ゴールを決め、さらに小塚のゴールもアシストした。「ボールを持った瞬間に、コヅ(小塚)に出しておけば入りそうだなと思った。信じて出したら決めてくれた」。岸田は頼もしいゲームメーカーの一撃を手放しで喜んだ。