カルロス・アルベルト・マジョール監督が就任し、新体制を発足させたJ2レノファ山口FC。6月11日、維新百年記念公園陸上競技場(山口市)にファジアーノ岡山を迎え初陣に臨んだ。しかしゲーム開始直後に相手スローインの流れから失点。攻撃も精彩を欠き、0-1で敗れた。5連敗を喫し順位は最下位のまま。
新体制のレノファはシステムに[4-4-2]を採用。2トップにFW岸田和人とFW大石治寿を起用し、MF小塚和季は左サイドハーフに配置した。また、ベンチにはユースからの2種登録となったMF松本蓮が入った。
マジョール監督が1週間で仕上げた新フォーメーションだったが、結果的には選手の特性を引き出すには至らなかった。前半2分にロングスローのこぼれ球を久木田紳吾に決められて失点すると、その混乱がなかなか収まらず、岡山に攻め込まれてしまう。
レノファは小塚とMF小野瀬康介がサイドを張り、FW大石治寿やMF三幸秀稔が重心付近に寄ってボールをさばこうとしたが、攻撃に厚みを持たせることはできなかった。「小野瀬や小塚はテクニックがあるので、いいボールを供給できればチャンスになる。サイドチェンジは意識していたが、相手が5バックに広がっていたので有効的に使えず、ボールを預けてもチャンスにならなかった」(三幸)。進行方向に蓋をされたレノファの前半のシュートはわずかに2本。守備が耐えて追加失点こそ免れたものの、前半の攻撃に見せ場はなかった。