J2・レノファ山口FCは4月8日、維新百年記念公園陸上競技場(山口市)で徳島ヴォルティスと対戦し1-1で引き分けた。レノファは前後半ともに10本ずつのシュートを放つなど厚みのある攻撃を展開。星雄次のゴールで先制したが、アディショナルタイムで失点し引き分けに持ち込まれた。
悔やまれる勝ち点1。ただ、今節のレノファはパス数やその質、実プレー時間(アクチュアルプレイングタイム)、あるいはゴールへ向かう意欲でも今季ここまでで最も充実した試合ができた。
前節の水戸ホーリーホック戦では運動量の少なさや出足の鈍さが目立ち、ゲームの主導権を掌握することはできなかった。反省点ばかりが残る内容で、練習から球際への厳しさを追求。メンバーにも変化を加え、米澤令衣をFWで先発起用、センターバックでは上野展裕監督が「練習試合でのパフォーマンスが良かった」と評価した香川勇気をチョイスし、フレッシュな顔ぶれでゲームに臨んだ。
ゲームは無風で湿度の高い中で始まった。レノファはトレーニングでの修正とメンバー変更という策が効き、求めていた球際の厳しさを前半から発揮。高い位置からプレッシャーを掛けて相手のミスを誘ったり、セカンドボールやイーブンのボールをしっかりと収め攻撃のきっかけを作る。前半の早い時間から1トップの米澤が裏に走ってボールを受けたほか、MF小野瀬康介は持ち前の積極性を前面に押し出し、ゴールに迫った。守備の集中も高く、何度かCKを徳島に与えるがDF福元洋平やGK山田元気らが冷静に対応。無失点に抑えるとともに、ゴールこそ奪えなかったが前半だけでシュート10本を放って後半に入っていく。