ラインを上げる、あるいは下げる。クロスを跳ね返す。シュートを身体を投げ出して弾き出す-。渡辺広大といえば声と気力みなぎるプレーでチームを支えるというイメージが強い。しかし、今シーズンは横よりも縦へと意欲的にボールを送り出し、ディフェンシブな印象を一掃するほど攻撃の出発地点としても機能している。
中3日しかない3連戦のインターバル。降りしきる冷たい雨の中、渡辺はたっぷりと身体を動かした。「自分で限界を決めてしまうと負けだ。サッカー選手をやっている以上、結果は問われるが、その中で内容がどうだったかも問われてくる」