若い力が北九州を押し上げようとしている。阪南大から新加入の藤原奏哉はリーグ戦に2戦連続でフル出場中。13日の県サッカー選手権大会決勝(天皇杯県予選)では野口航のシュート性のクロスに突っ込んでゴールを挙げた。「ワタルが打つときに、ゴールに走って行けばこぼれ球は来ると思った。走っていて良かった」。気持ちで押し込んだ一矢は、チーム浮揚への銅鑼を鳴らす一撃になったかもしれない。
初出場した5月3日の秋田戦では、ボールを受けるのを厭わず、終盤まで豊富な運動量で戦い続けた。「走ることを基本にしてやっていかないと自分のリズムも出てこない。アンカーをやっても前のポジションをやっても、常に人と関わりあいながら周りのサポートをしていく」。パスの受け手も出し手もほとんどが年上の選手で、シーズン序盤は「気を使った」と振り返るが、練習を重ねるにつれて距離が縮まり、「運動量を出せているし、ベテランの選手たちとの関係性も良くなってきた」。深まる連係がプレーの良さに表れた。