前節の横浜FC戦でリーグ戦15試合ぶりの勝利を飾った山口。立役者となったのが大卒ルーキーの楠本卓海だった。デビュー戦だったにもかかわらず「最初から緊張しなかった」と平常心で試合に入り、61分には初得点もマーク。持ち場のセンターバックでは1対1の強さを示し、山口が待ち焦がれた白星を呼び込んだ。
勝てない試合が続く中で、前節はイバとレアンドロ ドミンゲスという強力なFWを抱える横浜FCと対戦。ディフェンスラインの背後を狙われる試合が目立ち、霜田正浩監督は3バックにした上で若い楠本に守備の軸を託した。「前からプレッシャーを掛けると相手が蹴ってくるので、それをしっかり跳ね返す。インターセプトを狙う。相手のエースに収めさせない」。霜田監督はセンターバックとしてのベーシックな動きを求め、楠本はそれに応えてFWに自由を与えなかった。