「求められるものは多いが、それにプレーで応えたい」。苦戦を強いられる山口にあって、後ろからゲームを作ろうと奮闘するのが右サイドバックの前貴之だ。
サイドバックという言葉を再定義しなければならないほど、前線にも逆サイドにも顔を出し、それでいてリスクを自分で背負えるハードワーカー。「偽サイドバック」とも言える前は、第8節長崎戦では内側のラインから背後に抜け、浅い角度から先制点を奪取。前節は得点こそ成らなかったが、左足でピンポイントのクロスを送り決定機を作った。