J2レノファ山口FCはツイッターを使って霜田正浩監督がサポーターなどからの質問に答える取り組みを始める。4月12日にクラブの公式アカウントで表明した。
『サッカーに対する悩みや質問から人生相談まで、ほぼどんな質問にも霜田監督が全力で答えます』--。「霜田監督のつぶやきシーズン2」と銘打った取り組みで、相談したい人はツイッターに「#霜田塾」のハッシュタグを付けて投稿。クラブの公式アカウントを通じて霜田監督が回答する仕組み。
Jリーグの試合が延期されて以降、霜田監督はクラブの公式アカウントを通じて選手たちの様子や自身の考えを「#監督のつぶやき」というタグを付けて発信してきた。
取り組みは注目を集め、3月16日の第1弾の告知投稿には、FC東京で強化や指導者としてタッグを組んだ原博実・Jリーグ副理事長が「ちょっと心配! でも頑張って」と反応。霜田監督が控えGKをメンバーに入れない「常識を超える原采配」があったと投稿すると、原副理事長は「そんなこともあったね~」と懐かしんだ。
サポーターやジャーナリストもコメントを寄せ、「監督のつぶやき」は活況。霜田監督は3月19日、「選手がどれだけ成長しているか、いま何を取り組んでいるかを自分自身の言葉で伝えられるのであればチャレンジしてみたい。不特定多数の人に短い字数で伝えるのは難しいが、選手が何をやっているかを代わりに情報発信できればと思う」と投稿への思いを明かした。
ただ、あくまでも練習の公開を見合わせたり、公式戦が延期になっていることを受けての策。「僕らは勝負の世界で生きているので(シーズン中は)何をつぶやいても言い訳になるし、憶測を呼んだりもする。そんなことやっている暇があれば練習しろと言われるだろう。積極的にはやらないが、こういう状況なので」とも話す。
レノファでは田中パウロ淳一選手がユーチューブやツイッターで積極的に発信中。霜田監督は「ピッチの上でやることをやっていなければ自分に跳ね返ってくるが、こういう時代なので、プロのサッカー選手としての価値を広げていく手段の一つがSNSになっている。やることさえやってくれれば問題ない」と選手の発信には理解を示し、「僕のツイッターもパウロに応援されているみたいなので、頑張ってやります」と苦笑いを浮かべていた。
注目を集めてきた監督のつぶやきだが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてクラブはトップチームの活動休止を決断。クラブが取り組んできたユーチューブやインスタグラムを使った配信はほとんどできなくなった。
サポーターにとってもサッカーロスが続く中、次なる一手として打ち出すソーシャルメディア上での「霜田塾」。クラブの公式アカウントは「活動休止中も皆様に楽しんでいただけるようにと、霜田監督のつぶやきが帰ってきました!」と宣言する。
霜田塾という言葉は若手選手の育成手腕を評価する意味でメディアが使うこともあるが、今度はサポーターのお悩みに「塾長」自ら、手を差し伸べる。子ども科学電話相談のようなドキドキやワクワクと珍質問、名(迷)回答が生まれるか。再び注目を集めそうだ。