J2残留に向け、負けられない試合が続くレノファ山口FC。10月7日はホームの維新百年記念公園陸上競技場(山口市)に高い攻撃力を誇る4位名古屋グランパスを迎えた。試合はMF佐藤寿人のゴールなどで名古屋が3点を先行、レノファも相手を上回るシュートを放ったが1-3で敗れた。ただレノファにとって終盤戦を戦い抜くヒントが見えた試合にもなった。
チームの軸となっているMF小塚和季が出場停止でケガ人も多く抱える中、レノファは今節、中盤を大きく入れ替えた。MF鳥養祐矢、MF池上丈二など4選手を新たに先発起用し、システムも4-4-2に変更。カルロス・マジョール監督は「中盤の選手の特長を考えるとボールを持って安定させるのにはこの4人のほうがいいと判断した」と狙いを説き、中盤勝負に備えた。
だが、中盤で主導権を握りたいという思惑とは裏腹に、現実は中盤勝負まで持って行けず、名古屋の勢いが勝ったままの展開となった。「相手に的を絞らせないだけのパス回しの早さ」(風間八宏監督)で名古屋がゲームを動かし、前半10分にFWガブリエル・シャビエルの巧みなヒールキックからFW玉田圭司が抜け出て先制ゴール。同36分にはDF宮原和也の鋭いクロスにMF佐藤寿人が頭で合わせ、リードを拡大する。
後半に入っても名古屋がレノファ陣内でのプレーを続ける。セットプレーのチャンスも多く、そのうちの一つが追加点に。後半13分、名古屋は右からのCKをシャビエルが入れると、MF田口泰士がマークを振り切って飛び込み、豪快にゴールイン。試合を決定的なものとする3点目を決めた。